警察庁は2026年10月1日、2025年(令和7年)の「交通事故統計情報のオープンデータ」を公開した。

警察庁では、官民データ活用の取り組みとして、2019年以降の交通事故統計情報をオープンデータとして公開している。2025年分についても、交通事故1件ごとの情報を収録した「本票」をはじめ、「補充票」「高速票」がCSV形式で提供されている。

(参考:警察庁https://www.npa.go.jp/publications/statistics/koutsuu/opendata/index_opendata.html?utm_source=chatgpt.com)

このデータの特徴は、単に「何件事故が発生したか」を集計するだけではなく、事故が発生した場所や、その場所を取り巻く条件まで分析できることにある。

警察庁が公開している交通事故のオープンデータには、事故の発生場所や日時、道路状況、天候、事故類型など、さまざまな情報が含まれています。その他にも、国や都道府県、自治体などからは、交通事故に限らず、防災、道路、人口、施設、地形、気象など、地域に関するさまざまなデータが日々公開されています。

こうしたデータを見ていると、改めて感じるのが、この情報をどうやって使うのかがあまり普及できていないのでは?と感じます。
それぞれの情報が別々の表や資料として存在しているだけでは、実際の判断にはなかなかつながりません。

重要なのは、それらの情報を「場所」に紐づけて見ることです。

例えば、交通事故の発生地点を地図上に表示し、その上に学校や高齢者施設、道路形状、交通量などの情報を重ねてみる。
すると、単に「この地域では事故が多い」ということだけではなく、

「この交差点に事故が集中している」
「学校周辺で歩行者事故が多い」
「この道路形状の場所で同じような事故が繰り返されている」

といった、これまで数字だけでは見えにくかった地域の特徴が見えてきます。
さらに、そこから「どこを優先して対策するべきか」「どの場所を重点的に確認するべきか」といった具体的な判断につなげることができます。

つまり、点在している情報を集めるだけではなく、地図上で重ね合わせ、地域の状況として読み解ける状態にする。

そして、その結果を実際の意思決定につなげていく。これこそが、GEOINTの基本的な考え方ではないでしょうか。
GEOINTという言葉から、衛星画像やドローン、防衛分野などを思い浮かべる方も多いかもしれません。

しかし、実際にはもっと身近なところにもGEOINTの考え方はあります。

すでに世の中に存在している地域情報を「場所」という共通軸でつなぎ直すことで、単なるデータが、状況を把握し、判断するための情報へと変わっていく。

新しいデータを取得することだけではなく、今ある情報を“使える状態”にしていくこと。
それもまた、GEOINTの重要な役割だと思います。