陸と海の公開データをつなぎ、調査前の状況把握へ──三栄ハイテックスが海底地形を3Dで可視化

三栄ハイテックスは、2026年10月22〜23日に静岡市の清水マリンターミナルで開催される「海のEXPO@駿河湾」で、海底地形の3D可視化と、水中ドローン向けの流体シミュレーションを紹介する。港湾・海洋インフラの調査や点検に向けて、現地に赴く前に地形や周辺状況を把握する方法を示す。

海底地形の可視化では、静岡県が公開する「VIRTUAL SHIZUOKA」の3次元点群データに、海上保安庁の500mメッシュ水深データと国土地理院の標高データを組み合わせた。沿岸から海底までを一つの3D空間として表現し、海底の起伏や港湾周辺との位置関係を確認できるようにしている。

会場では、3D空間内を移動できる体験デモを用意。調査対象となる場所や調査方法を検討する際の参考情報として、公開データを活用する方法を紹介する。また、水中ドローン向けの流体シミュレーションでは、水流が機体の動きに与える影響を動画で示す。

海底部分には500mメッシュの水深データを用いており、広域的な地形の理解と、個々の構造物や細かな変状の確認では、必要なデータの細かさを区別して考える必要がある。

🌏別々の公開データを、現場を理解する一つの空間へ🌏

本事例で注目したいのは、異なる機関が公開するデータを組み合わせ、陸と海を連続した空間として捉えている点だ。

沿岸部の点群、陸域の標高、海底の水深。それぞれの情報を場所に基づいて結びつけることで、港の周囲にどのような地形が広がり、陸から海底へどのようにつながっているのかを理解する手掛かりになる。

特に水中は、地上のように周辺を見渡して状況を確かめることが難しい。事前に地形や位置関係を共有できれば、「どこを詳しく調べるか」「現地で何を確認するか」を関係者で考えやすくなる。3D化は、調査に向けた共通認識をつくる手段にもなり得る。

空間情報を組み合わせ、状況の理解と判断に生かす。公開されているデータも、目的に合わせて結びつけることで、現場で使える情報へと変わる。

さらに、事前に用意した地形情報に、現地調査で得た写真や計測結果、担当者の所見を蓄積していけば、次の調査や点検にも役立つだろう。今回の展示は、公開データを起点に、見えにくい現場への理解を深める活用のかたちを示している。

出典:三栄ハイテックス「海のEXPO@駿河湾」出展案内