失われる事故現場の情報を、3Dで残す──スペースデータが記録・検証デモを開発

株式会社スペースデータは2026年10月27日、交通事故の現場を3Dで記録し、離れた場所から確認・計測・再現できる「事故現場3D記録・検証」のデモを開発したと発表した。

デモでは、点群や画像をもとにした3D空間上に、タイヤ痕や落下物、車両位置などの記録ポイントを配置。各ポイントに写真やメモを紐づけ、痕跡の位置関係を確認できる。距離や高低差の計測、断面表示、レポート出力にも対応する。

また、想定シナリオに沿って、車両の進入から制動、衝突、停止までを再生する機能も備える。ただし、公開された現場・データはすべて架空であり、計測値や経過の再現は説明用だ。速度や過失の判定、証拠能力を保証するものではなく、今後、実際の計測データを用いた検証を進めるとしている。

🌏その場所で起きたことを、後から確かめられる情報へ🌏

本事例で注目したいのは、現場の形状に、そこで発見した痕跡や担当者の記録を重ねている点だ。

写真やメモが個別に残されていても、それぞれが現場のどこに位置し、周囲とどのような関係にあったかを理解するには時間がかかる。3D空間に情報を紐づければ、道路の形状や車両との位置関係を参照しながら、記録の意味を確かめる手掛かりになる。

事故現場のように、片付けによって状況が変わる場所では、「その時の現場」を残す価値も大きい。現地に立ち会っていなかった担当者が、後から同じ空間を見て確認できることは、情報共有や説明の土台になる。

これは、場所と記録を結びつけ、状況の理解や判断に役立てるGEOINTの考え方に通じる。実用化に向けては、観測した事実と、仮定に基づく再現を区別し、それぞれの根拠を確認できることが重要になる。

出典:スペースデータ「交通事故の現場を3Dで記録・計測・再現する『事故現場3D記録・検証』デモを開発」(2026年10月27日)