国土交通省近畿地方整備局は2026年10月30日、ドローン基地とVTOL型ドローンを活用した広域災害調査の実証実験を行うと発表した。実施は11月5日、和歌山県那智勝浦町の那智川流域を予定している。

山間部にある砂防施設では、災害時の状況確認や施設点検のために、現地まで移動する時間と労力がかかることが課題となっている。

今回の実証では、遠隔から自動で離発着・飛行できるドローン基地を拠点に、垂直離着陸と長距離飛行が可能なVTOL型ドローンを併用する。災害発生直後の広域的な状況把握を想定し、迅速な情報収集や点検の効率化につながる運用を検証する。11月4日時点では実施前であり、成果の発表ではない。

🌏すぐに行けない場所を、遠隔から確認する🌏

本事例で注目したいのは、操縦者が現地に到着するまでの時間を短縮し、遠隔から状況を確認できる体制を整えようとしている点だ。

山間部では、目的地にたどり着くまでに時間がかかる。災害時には道路の被害などで接近が難しくなることもある。そうした場所の情報を先に得られれば、どこから調査するか、どの経路で向かうかを考える材料になる。

収集した映像や写真を、地形や施設の位置、過去の記録と結びつけることで、現場に行く前の状況理解を支えられる。遠隔観測によって得た情報を、次の行動の判断へつなげる点にGEOINTの価値がある。

今後は、飛行や撮影の検証に加え、得られた情報を災害対応の関係者へどう共有し、業務に生かすかにも注目したい。

出典:近畿地方整備局 発表(2026年10月30日)