点群処理とは?仕組みやできること、活用事例に加えソフトの選定まで解説

点群処理とは?仕組みやできること、活用事例に加えソフトの選定まで解説
目次(8項目)
  1. 1点群処理とは?
  2. 2点群処理技術の詳細・流れとその重要性
  3. 3【事例】点群データの活用シーン
  4. 4点群処理の費用相場と外注判断の基準
  5. 5点群処理ソフトとは
  6. 6点群処理ソフトの操作に頼らない技術習得の重要性
  7. 7点群処理のマスターと点群処理のプロの育成には「くみきトレ」がおすすめ
  8. 8点群処理には空間データ統合プラットフォーム「くみき」の導入一択!
課題解決のヒント くみき

こんな課題ありませんか

  • 点群データを取得したものの、どのように処理・活用すればよいかわからない
  • ノイズ除去や座標変換など、点群処理の具体的な手順がわからない
  • 点群処理ソフトの種類が多く、自社の業務に適したものを選べない

点群処理の基本的な仕組みや具体的な作業手順、建設・土木現場での活用事例から、費用相場やソフトの選び方まで理解できます。

「くみき」で解決

近年、ドローン測量が建設業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させています。ドローン測量や3Dスキャナーから生成した点群データは、単なる記録ではなく、建設現場の「デジタルツイン」を構成し、意思決定や工事管理に欠かせない重要な情報源となっています。

しかし、この膨大な点群データを適切に処理し、有効活用するためには、高度な点群処理技術が必要です。

ここでは、点群処理の基本から技術的な詳細までを紹介し、点群処理の重要性と点群処理のプロを育成するための方法を解説していきます。

点群処理とは?

点群処理とは、レーザーや写真解析(SfM)によって得られた数千万〜数億個におよぶ「点の集合体」を、目的に合わせて加工・分析する技術です。

各点には、三次元座標(X, Y, Z)と、色情報(RGB)や反射強度(Intensity)が含まれており、これらを適切に処理することで、建設現場や地形の詳細な3Dモデルを作成できます。

点群データは、実際の地形や建物、構造物の精密な3Dデジタル表現を提供し、設計や施工計画に役立つ情報として活用されています。

これが建設土木工事のi-Constructionにおける出来形管理、工事管理の効率化や精度向上に直結するのです。

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点群処理技術の詳細・流れとその重要性

点群データの処理には、いくつかの高度な処理技術が必要です。

ここでは、建設現場における出来形管理を想定した点群処理のプロセスと技術の詳細を説明します。

点群処理のプロセス

1)点群データの取得

ドローンやレーザースキャナーを用いて、高精度な点群データを作成します。

この段階での精度が最終的な結果に大きく影響します。ドローンの場合、一般的にドローン測量ソフト(SfMソフト)を使って作成します。

2)座標・標高変換

日本では一般的に、座標系は平面直角座標系、高さは標高を用いて出来形を管理します。

ドローンはGPSなどのGNSSで位置を取得しているため、高さは楕円体高で記録されます。

実務上の「標高」を算出するには、ここから日本の「ジオイド・モデル」を用いた変換処理が必要です。

また、平面直角座標系は、日本国内でのみ使われる座標系のため、一部の海外製ドローン測量ソフトは、これに対応していません。

そのため、入手した点群データが、平面直角座標系と標高を用いていない場合は、座標系を変換したり、高さを標高に変換する必要があります。

3)不要点除去

点群処理において最も重要なプロセスです。

不要点とは、その名のとおり点群データの中で出来形管理に不要な点のこと。出来形管理の計測対象から除外したい点とも言えます。

不要点の具体的な例として、点群生成時に生じた空中や地中のノイズがあります。これらのノイズは、写真から特徴点を抽出しマッチングを行う時に、本来と違う点をマッチングさせてしまうことで異なる場所に点が作られることで発生します。

また、建機や電線、樹木など、出来形管理の対象外のものが写真に映り込むと、本来必要のないものも点群データに含まれてしまうため、不要点として除去する必要があります。

専門用語ではこの工程を「フィルタリング」や「グラウンド処理」と呼びます。

不要点の除去には統計手法を主として用いて、ノイズの特性に合わせて主に以下の3つの手法を使い分けます。

  • 半径外れ値除去
    • 空中にポツンと浮いているような孤立した点を、周囲の点との距離からエラーと判断して消去する手法
  • DBSCAN
    • 点の密集度合いから地盤や構造物などの塊を認識し、そこから外れたスカスカで不自然な集まりをノイズとして一括排除する手法
  • AIによる除去
    • 膨大な学習データを基に、AIが物体そのものを識別して取り除く手法。統計計算だけでは判別が難しい複雑な樹木などの除去に威力を発揮

「くみき」では不要点除去から後工程のモデル化まで一貫して対応できるため、外注に頼っていた作業をそのまま内製化できます。

「くみき」での不要点除去

4)欠損部の補間

地物などの不要点を除去すると、その場にあった点群データが失われ、点群に欠損が生じます。

また、点群データを生成するSfM解析の過程で、写真間のラップ率不足や被写体のコントラスト不足により点群がうまく作成できずに、欠損が生じることがあります。

しかし、出来形管理に必要な範囲で欠損が生じてしまうと寸法や体積などを正しく計測することができません。

そのような場合、出来形管理を行う前に、点群に生じた穴を埋める必要があります。欠損部の穴を埋める処理を、欠損部の補間といいます。

具体的なプロセスとしては、欠損範囲の選択、欠損箇所のTIN(地形の3次元形状を三角形の集合体として表現したもの)生成、TINの各面に色付け、TINから点群を生成することで欠損部を補間するという4ステップで行います。

5)点群データの合成

例えば、エリアが広い場合、複数のフライトで撮影した結果、撮影枚数は数千〜1万枚などに及ぶことがあります。

大量の写真から点群データを生成しようとすると、使用するパソコンやソフトの処理性能の制約上、写真をフライト単位や領域単位でいくつかに分割して、処理する必要があります。

その結果、計測対象範囲で複数の点群データが生成されることになり、それらをただ合わせるだけでは、計測時のGNSS誤差や解析時の累積誤差により、データが精度よく重ならず、段差や二重化が生じることがあります。

出来形管理のための品質の良い点群を作るためには、これらの段差をぴったりと重ねて、スムーズな表面を持った点群データを合成する必要があります。

6)点群密度の変更

出来形管理要領の中では、出来形管理に必要な点群密度が定められています。

それに従い点群密度を変更する際は、出来形管理要領に定められた点群密度を満たす必要があります。

具体的には、出来形計測データでは0.01㎡あたり1点以上、出来形評価用データでは1㎡あたりに1点以上の点群密度が必要となります。

しかし、点群密度は高ければ高い方が良いというわけではありません。実際の運用では、点群密度が多すぎると、以下のようなデメリットが生じることがあります。

  • 点が密集しすぎて、断面や細部が目視で確認がしにくい
  • PCの処理の負荷が増えるとともに、ソフトがフリーズしやすくなる
  • ファイルサイズが巨大になり、クラウド共有や納品が困難になる

そのため、要領で定められた出来形品質を確保しつつ、可能な限り不要な点を削ぎ落す「間引き(ダウンサンプリング)」処理を行い、実務で使いやすい最適なデータ量に調整することが重要です。

7)面データの作成

面データとは、多角形(ポリゴン)で構成されるデータのことで、代表的なものに欠損部補間のプロセスで紹介したTIN(地形の3次元形状を三角形の集合体として表現したもの)があります。

標高変換、不要物の除去、欠損部の補間、合成、点群密度の変更と、一連の処理を行ったあとの点群データから面データを作成します。

点群処理ソフトによっては、面データのことをメッシュと呼び、このプロセスを「データのメッシュ化」と言ったりします。

点群は「点の集合」ですが、面データにすることで「表面」として認識されるため、より正確な表面積の算出や、設計データとの比較(ヒートマップ表示など)が可能になります。

このようにして完成した出来形計測データと出来形評価用データを使い、出来形管理を行います。

既にドローン測量や点群処理ソフトを活用されている方でも、点群処理の深層理解で技術を身につけて、ソフトに依存しないスキルを養うことで、さまざまなシーンに柔軟に対応できる点群処理のプロになり、競争力を向上することができます。

ぜひ、専門的なカリキュラムを受講し、プロを目指しましょう。

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【事例】点群データの活用シーン

点群データがどんな場面で役立つのか、業界ごとの具体例をもとに整理します。

建築現場の現況調査・リノベーション設計での活用

既存建物のリノベーション設計では、現地の寸法を手作業で測る「野帳作成」が従来の方法でした。

点群データを使うと、建物全体の形状を短時間で一度にまるごと取得できるため、採寸漏れや記録ミスを大幅に減らせます。

たとえば竣工検査では、点群データをBIMモデル(設計図)と重ね合わせることで、設計図との差異をミリ単位で比較でき、手戻りの発生を事前に防ぐことができます。

「くみき」では、建築現場の現況確認から竣工検査、リノベーション時の既存建物調査まで、同一プラットフォームで対応するユースケースが実績として蓄積されています。

土木測量・製造設備レイアウト検討への展開

土木分野では、UAV(ドローン)や地上型レーザースキャナーで取得した点群データを、起工測量や出来形管理に活用する動きが広がっています。

特に盛土・切土の体積計算は、従来の断面法による手計算から点群処理による精密な自動算出へと置き換わりつつあり、計測から数秒で結果が出るケースもあります。

国土交通省も3次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)を整備しており、公共工事での採用実績も増えています。

出典:
3次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)|国土交通省
3次元計測技術を用いた出来形管理の活用手引き(案)|国土交通省関東地方整備局

製造業では、工場内の設備レイアウト変更時に点群データが活用されています。

重機や配管の位置を現地で再測量しなくても、取得済みの点群データ上で干渉チェックや動線の再設計が行えるため、ラインの稼働を止める時間を最小限に抑えられます。

あわせて読みたい盛土と切土とは。違いや図面での見分け方、測量のポイントを解説

点群処理の費用相場と外注判断の基準

点群データの3Dモデル化を検討するとき、最初に気になるのがコストです。

自社で処理する場合と外注する場合では、費用の構造がまったく異なります。どちらが自社に合うかは、処理の頻度と社内のリソース次第で変わります。

公共測量の分野では、国土交通省が3次元点群測量の積算基準(歩掛)を定めており、業務規模や計測手法ごとの費用の目安が示されています。

発注者・受注者ともに、この基準をもとに外注費を見積もるのが一般的です。

出典:
設計業務等標準積算基準書|国土交通省
第1章 測量業務積算基準|国土交通省

民間案件では積算基準の縛りはないものの、測量規模や点群の密度・後処理の複雑さによって費用が変動します。

単発の計測であれば外注のほうが機材・ソフト等のコストを抑えられますが、月に数回以上の頻度で何度も処理が発生する現場では、プラットフォームごと導入して内製化した方が、1件当たりのコストを削減できるケースが多いです。

点群処理ソフトのライセンス費用は製品によって大きく異なるため、年間の処理件数から1件あたりのコストを試算して比較するのが現実的な判断方法です。

なお、ソフト導入時にかかる習熟コスト(担当者の学習時間)も見落とされがちな費用です。

外注費を実質ゼロにできるほど内製化が進めば、継続的なコスト削減につながります。

点群処理ソフトとは

点群処理ソフトとは、LiDARやドローンで取得した点群データを読み込み、ノイズ除去・体積算出・メッシュ化などの一連の処理をまとめて行うソフトウェアの総称です。

種類が多く、どれを選べばよいか判断に迷う担当者も多いのが実情です。

点群処理ソフトの種類と選び方

ソフトは大きく以下の3種類に分かれます。

  • 汎用型
  • 専門型
  • クラウド型

CloudCompareのような汎用型は無償で多機能ですが、土木・建築の業務フローに合った機能は限られています。

専門型は出来形管理や帳票出力など現場向けの機能が充実している反面、ライセンス費用が高くなりがちです。

選ぶ際に確認すべき点は、以下の3点です。

  • 対応ファイル形式(LAS・E57・PLYなど業界標準形式へ対応しているか)
  • 目的に合った処理機能(体積計算・メッシュ化・3Dモデリングなど必要十分か)
  • 運用コスト

ライセンス費用だけでなく、処理にかかる作業時間も含めてトータルで評価してください。

出典:LAS Specification 1.4 – R15 (ASPRS) の日本語版解説書|測量技術協会

くみきはクラウド型の空間データ統合プラットフォームです。

現場調査・測量の工数を最大95%削減した実績もあり、外注費の削減や内製化を検討している現場に向いています。

点群処理ソフトの操作に頼らない技術習得の重要性

点群処理ソフトを使うことで、特別な専門知識がなくても、ある程度の処理はボタン1つで簡単に行えるというメリットがあります。

しかし、これだけでは技術や処理プロセスの理解が不足してしまい、いくつかの問題が生じることがあります。

  • ソフトの操作に頼りすぎて、異常値が出た場合の原因特定ができない
  • ソフトの仕様変更や乗り換えに対応できない
  • 操作ができる人が限られ、属人化してしまう

そこで重要なのは、処理プロセス(なぜフィルタリングが必要か、なぜ座標変換が必要か等) をしっかりと理解することです。この理解を基に、実際にその知識をインプットしてからソフトの操作を学ぶことが、技術の習熟に繋がります。

つまり、ソフトの操作方法だけでなく、なぜそのような処理を行うのかという「背景」の部分をしっかりと学ぶことで、どんなソフトを使っても柔軟に対応できる技術力が身につきます。

これにより、ただのソフト操作のスキルではなく、点群処理全体を理解し、現場での問題解決力が高まるのです。

点群処理のマスターと点群処理のプロの育成には「くみきトレ」がおすすめ

点群処理をマスターし、プロを育成するには、オンライン型 ICT土工実践学習システム「くみきトレ」がおすすめです。

「くみきトレ」のカリキュラムは、まさにドローン測量と点群処理のプロを育成するために設計されています。

このカリキュラムでは、最新のドローン測量技術を学びながら、点群処理、そしてその活用方法に至るまで、実務に直結したスキルを提供します。

くみきトレの特徴は、次のように理論・原理の学びと実践的なスキル習得の両方をe-Learning形式でカバーしていることです。

オンライン動画学習プラットフォーム

場所や時間に縛られず、どこからでも、スマホでも動画により受講可能で、業務と並行して効率的に学習できます。

点群処理をマスターするカリキュラム

点群処理について、ご紹介した点群処理のプロセスをさらに深く学ぶことができ、ソフト操作に頼らない点群処理の本質をマスターできます。

無料の点群処理ソフト「CloudCompare」を使った演習

点群処理ソフトには、福井コンピュータ社の3D点群処理システム「TREND-POINT」など素晴らしいソフトがあります。しかし、有償ソフトでは全員がスキルを習得することは困難です。

「くみきトレ」では、無料の点群処理ソフト「CloudCompare」を操作し、一連の点群処理データを体験できる演習を通じて、より多くの人が実践的なスキルを身につけることができます。

高評価の実績

先行受講した企業からは「満足度94.9%」という高評価を頂いており、現場で即戦力となる人材を育成するためのプログラムとしての実績があります。

広範な対象者層

専門的な内容をオリジナルの図解と説明で分かりやすく体系立て学べることで、技術職から事務職まで、誰でもドローン測量・点群処理を中心とした建設DX推進に必要な知識とスキルを習得でき、現場対応力と問題解決力を養うことができます。

人材開発助成金の活用について

人材開発助成金は、企業が従業員のスキルアップを目的とした研修を実施する際に利用できる助成金です。

この助成金を活用することで、企業は「くみきトレ」の研修を導入する際のコストを抑え、社員のスキルアップに投資することができます。

国が進めるリスキリング強化の方針を受けて、多くの企業がこの助成金を活用しています。 

特に、厚生労働省が令和4年度~8年度(2026年度)の期間限定で創設した「事業展開等リスキリング支援コース」は、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進に直結するドローン測量や点群処理の学習に最適です。 助成金交付がされた場合には、中小企業の場合、実質負担25%、大企業の場合、実質負担40%で受講ができます。

助成金を活用することで、企業は従業員のスキルアップにかかるコストを削減し、より多くの社員に研修を受けさせることができることから、今がリスキリングに着手するチャンスといえるでしょう。

経費助成率

支給限度額

中小企業

75%

30万円

中小企業以外

60%

20万円

※一人1訓練あたり

点群処理には空間データ統合プラットフォーム「くみき」の導入一択!

点群処理は工程が多く、ハイスペックなPC環境や高度な専門知識がボトルネックになりやすく、専門知識や工数が課題になりやすい分野です。

こうした負担を大きく変えるのが、クラウド型の空間データ統合プラットフォーム「くみき」です。

「くみき」は、撮影データをアップロードするだけで点群・オルソ・3Dモデルを自動生成し、そのまま距離・体積・断面の計測、進捗管理、レポート出力、クラウド共有まで一貫して対応できます。

現場では「測量のために人を張り付ける必要がない」「その日のうちに出来形や土量が確認できる」「報告資料を作る手間がほぼなくなる」といった変化を実感しやすく、日々の業務負担を直接的に軽減します。

さらに、複数現場の同時処理や既存CADとの連携にも対応し、前後工程を含めた業務全体の効率化と内製化を強力に後押しします。

点群処理ツールは多種多様ですが、生成・活用・共有までを1つのプラットフォームで完結できる点は「くみき」の大きな強みです。

まずは担当者が貴社の現場でどこまで効率化できるかを具体的にご説明しますので、お気軽にお問い合わせください。

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